板チョコもテンパリングは必要!使う道具や簡単なやり方を解説!
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バレンタインなどで、手作りチョコに初チャレンジする人も多いかと思います。
そこで、悩むのがチョコのテンパリングをするかどうか。
そんなにテンパリングすると違うの?と半信半疑だったりしませんか?
バレンタインには、市販の板チョコを使う人も多いですよね。
市販の板チョコにもテンパリングって必要なの?!という疑問も。
テンパリングするなら必要な道具は?
温度は何度くらいですればいい?とやり方にも悩みますよね。
そこで、今回は板チョコのテンパリングの必要性と道具、温度管理と実際のやり方についても解説します。
板チョコでもテンパリングは必要!
板チョコの場合も、テンパリングは必要です。
チョコレートに含有されるカカオバターの結晶を、温度を管理しながら安定させる作業に当たるのがテンパリング。
カカオバターには、種類の違う6つの結晶が存在します。
結晶が、粗いもの・細かいものとありそれぞれ融点も違うので、ただ溶かして固めるだけだと固まり具合にも差が出て、見た目も綺麗に仕上がらないし口どけも悪くなります。
その為、温度管理によって結晶の型を一番おいしく・口溶けのよいものに揃えるのです。
このテンパリングによって、どんな違いが生まれるかというと・・・。
- 見た目に艶がでる
- 口当たりが滑らかになる
- チョコが白っぽくならない
- 型から外しやすくなる
板チョコの場合、見た目(艶)に大きな差は出にくいのですが、
口当たりは板チョコでもテンパリングすると全然違います!
滑らかな口溶けで、食べ比べると違いは明らかです。
あとは、白くなるという点ですね。
ブルームといって、油脂分が分離することで白くなるのですが、テンパリングするとこの現象を防止できますよ。
以上の点を踏まえると、板チョコでもカオバター(ココアバター)が含まれるものはテンパリングが必要と考えた方が良いでしょう。
さらに、板チョコを使用するなら植物油脂不使用のものがおすすめ。
テンパリングによる差がでやすく、美味しく仕上がります。
市販のものなら、明治ミルクチョコレートが植物油脂不使用です。
但し、同じ明治の板チョコでもハイミルクチョコレートは植物油脂が使われていますのでご注意ください。
チョコレートのテンパリングに使う道具
板チョコにも、テンパリングが必要ということが分かりましたね。
では、使う道具の確認もしておきましょう。
チョコレートテンパリングの道具
・金属製(ステンレス)のボウル2つ
・ゴムベラ
・温度計
【あった方がいい道具】
・ドライヤー
・まな板
・包丁
金属製のボウルは、同じぐらいのサイズで深めがおすすめです。
同じぐらいか、湯煎するお湯が入った方のボウルを少し小さめにすると、湯気や水気がチョコレートに掛かるのを防止しやすくなります。
チョコレートのテンパリングでは、温度計不要のやり方もありますが、失敗しない為にも用意した方が良いでしょう。
温度計は、料理・お菓子用タイプで100℃くらいまで測れたら大丈夫。
板チョコのテンパリングで簡単なやり方
では、板チョコのテンパリングでも簡単でおすすめなやり方はこちらです。
チョコレートのテンパリング時の温度
チョコレートのテンパリング温度は、種類によってこのように違います。
スイートチョコレート
溶かす時の温度 ⇒50~55℃
冷ます時の温度 ⇒27~29℃
調整する時の温度⇒31~32℃
ミルクチョコレート
溶かす時の温度 ⇒45~50℃
冷ます時の温度 ⇒26~28℃
調整する時の温度⇒29~30℃
ホワイトチョコレート
溶かす時の温度 ⇒40~45℃
冷ます時の温度 ⇒26~27℃
調整する時の温度⇒28~29℃
チョコレートによって、微妙な差はありますが大抵はこの温度の範囲でテンパリングすれば上手くいきますよ。
板チョコのテンパリング 簡単なやり方
板チョコのテンパリング前には、道具の油分・水分をしっかり取っておきましょう!
お湯・水を入れるボウルは良いですが、チョコレートを溶かすボウル・ゴムベラ・温度計など、直接チョコレートに触れる道具は念入りにチェックしてくださいね。
※チョコのテンパリングに水気は少しでも厳禁
こちらでは、ミルクチョコレートのテンパリングを例にやり方をご紹介しますね。
他の種類のチョコレートでも温度の違いはありますが、手順は同じです。
エアコンなどの風が、直接当たるような場所は避けましょう。
1.使用する板チョコを小さめに刻む
この時、包丁やまな板を使う場合、しっかり乾かして水気がないことを確認しましょう。
チョコを刻む時は、なるべく細かくそして均一にした方がテンパリングが成功しやすいです。
2.乾いたボウルに刻んだ板チョコ、もう一つにお湯を入れる
※ミルクチョコレートの場合は、45℃~50℃
チョコレートの種類に適したお湯を準備しましょう。
温度計で、指定の温度の範囲内になるように調節してください
3.刻んだチョコレートを湯煎にかけて溶かす
お湯が熱すぎると(60℃以上など)、ざらつきのあるチョコレートになるので温度には要注意!
5~10分ほどじんわり溶けだすのを待ちます。
その後、湯煎の湯気・水気がチョコレートに掛からないようによく注意して、ゴムベラで大きく均等に空気を入れないように混ぜていきます。
しっかり溶けたら、ボウルを湯煎から外しましょう。念入りにやりすぎて、チョコレートに熱を通しすぎてはいけません。
ゴムベラを持ち上げてみて、チョコのダマがなく綺麗に溶けている状態になったら湯煎を外してOK
4.水を入れたボウルの上で、ゆっくり混ぜて温度を下げる
※ミルクチョコレートの場合、(26℃~28℃)まで下げる
(この時の水は、水道水でも氷水でもOK)
混ぜる時は、空気が入らないよう優しく丁寧に!
もちろん、水跳ねにも気を付けましょう。
温度が近づいてきたら、時々水からチョコが入ったボウルを時々外しながら微調整していきます。
5秒つける・5秒はずすといった感じで、冷ましていくのがおすすめ!
こうすることで、チョコレートにダマができるのを防止します。
ボウルが冷えているので、ずっと水につけたままで温度を下げていくと、丁度良い温度で水から上げたはずが下がりすぎてしまうことがあります。
特に氷水を使っている時は、この点に注意しましょう。
ちなみに、小さなダマができるのは問題ありません。
すが、大きなダマができたらやり直しになるので、水から上げ下げをして温度調整に気を配ってくださいね
5.ドライヤーの温風(弱)を当て、29℃~30℃に!
ドライヤーの風を当てながら、ゴムベラで優しく丁寧に混ぜて均一に仕上げていきます。
この手順を湯煎で行う場合、温度の上がり方が早いため最終の温度を超過してしまうことも少なくありません。
そうなると、一番おいしい・口溶けのよい結晶が溶けてテンパリング失敗に・・・。
その為、ドライヤーの温風(弱)で緩やかに温度を上げていくのがおすすめ!
6.適温かつ均一に温度調節できたら出来上がり
何かにテンパリングしたチョコレートを垂らしてみて、すぐ固まってくる。
そして、白っぽい模様のようなもの(ブルーム)が表面にでなければテンパリング成功です。
但し、ブルームは翌日になってからなど時間が経ってから現れることもあります。
冷やす時と同様、ゴムベラで混ぜながらこまめに湯煎から上げ下げして温度の上がりすぎにくれぐれも注意してください。
板チョコのテンパリングは必要 まとめ
少し面倒かもしれませんが、板チョコもテンパリングが必要と考えた方が良いでしょう。
食べた時の口当たりも、全然違いますし白くなったりといった見栄えの劣化も防げます。
チョコテンパリングの道具も、温度計以外はだいたいのご家庭で揃っていて取り組みやすいです。
最後の温度調整は、ドライヤー使いが簡単でおすすめ!
テンパリング時は、水気を入れない・温度管理をしっかりやることが最大のポイント!
そして、激しく混ぜず優しく丁寧に空気を入れないようにすると、失敗を防げるので頑張ってみてくださいね。